徳島から高知に入って最初の札所が最御崎寺です。地元では「東寺」として親しまれています。室戸岬の頂上近くにあり、節目の場所にふさわしい重厚なたたずまいです。嵯峨天皇以来の勅願寺で、ご本尊は虚空蔵菩薩。石造の如意輪観音半跏像、木造の薬師如来像と月光菩薩像の3体は国の重要文化財に指定されています。
登り口には「御厨人窟(みくろど)」という洞窟があり、青年時代の大師が悟りを開き、“空海”の名をつけた場所と言い伝えられています。室戸岬を始めとする周囲の絶景、点在する大師ゆかりのほか、幕末の志士、中岡慎太郎の銅像など、見どころいっぱいの場所です。時間をゆっくりかけて散策してみては?