生鮮食品、とりわけ魚の新しさについて、高知はとてもウルサイところ。刺身の色や香りにこだわるのは、とれたてのおいしさを肌で知っているから。
 




鰹(かつお)ひとつとっても、内臓まで捨てるところがないというほど豊かな食べ方があります。タタキの本場として名を馳せる土佐、好みでポン酢のタレに浸けたり、焼きたてをシンプルに塩でいただいたり。郷土料理を代表する皿鉢料理には、お酒と相性の良い魚介類もたくさん組み込まれています。



郷土料理を代表する皿鉢料理には、お酒と相性の良い魚介類もたくさん組み込まれています。四季折々に土佐湾であがる地魚はもちろん、四万十川、仁淀川などの川魚も高知ライフの大きな楽しみ。アユのことでは、清流の多い高知らしく、川ごとに味が違うと自慢するほど。魚介類全般、かまぼこや干物などの加工品作りも盛んです。ちなみに高知でいう天ぷらとは、魚のすり身で作るさつま揚げのこと。





南国高知は施設園芸のメッカで、フルーツ王国。ブランド力の強いフルーツトマトは冬場の人気贈答品です。最も種類が多いのは、なんといっても柑橘類。文旦、水晶文旦、小夏、温州みかん、ポンカン、柚子など、ほとんど一年中、どこかで柑橘類が手に入ります。ビッグサイズの新高梨は、秋の女王と呼びたい貫禄とさわやかな香りが魅力です。


中でも柚子の生産は全国トップクラスで、冬になると山あいを黄色く染める光景が見られます。ドリンクやポン酢、お菓子など、加工品もたくさん。昔から高知のお寿司や酢の物に柚子のお酢、ゆの酢がよく使われているのは、暑い時期の長い高知の気候を乗り切る知恵だったのでしょう。焼き魚にもちょっと振りかけるのが土佐流です。高知が全国に誇るおいしい農産物は、他にもいろいろ。四万十町窪川産の仁井田米、南国市の四方竹、鶏の土佐ジローなど、知る人ぞ知るおいしさも味わってみたいもの。


高知のおいしいものをお酒と一緒に気軽に味わうなら、レストランや郷土料理店だけでなく、街中の屋台もおすすめですよ。