室戸岬から海岸沿いを6kmほど歩くと室戸の街の中心部にたどり着きます。125段の長く急な石段を上ると、小高い山の上に見えてくるのが第25番札所「津照寺」です。漁業が盛んな室津の商店街の中にあり、地元の人々には「津寺(つでら)」と呼ばれ親しまれています。
ご本尊の「延命地蔵菩薩」は、弘法大師が海上安全のために刻み、室津港を見下ろすこの場所に建立したと言われ、土佐藩主、山内家の船が難破しかかったところを救ったとも言い伝えられています。いまも海難よけの楫取地蔵として厚い信仰を集め、漁師たちの守り神とされています。秘仏のためご開帳は50年に一度。次に拝観できるのは2025年の予定です。