津昭寺から海岸線を約6kmほど行くと見えてくる行当岬。その北の山上に位置するのが金剛頂寺です。最御崎寺の「東寺」に対し、「西寺」の愛称で親しまれています。広大な境内には天然記念物のヤッコソウなどが群生し、四季折々の自然を楽しむことができます。弘法大師が開いた最初の寺とも伝えられ、平安時代には現在の室戸市の大部分を寺領とする大きな寺であったといいます。
ご本尊は「薬師如来」。霊宝殿には、真言密教を伝承した8人を浮き彫りにした「真言八祖像」など、国の重要文化財を含む多くの財宝が収められています。大師堂の横にある「一粒万倍の釜」には、弘法大師が3合3勺の米を入れて炊くと、一万倍に増えたという言い伝えがあります。