名勝、桂浜から北東へ2kmほど行ったところに建つ雪蹊寺は、戦国時代の武将、長曽我部元親の菩提寺として知られています。延暦年間(782〜806)に弘法大師が開いたとされ、四国霊場では2ヵ所しかない禅寺です。ご本尊は「薬師如来」。
日光・月光菩薩や、毘沙門天、吉祥天女など、仏師、運慶とその弟子、湛慶による多くの仏像が国の重要文化財に指定されています。明治に廃寺の危機を救った名僧、山本太玄の弟子、玄峰は若い頃、失明のような眼病を患い、遍路に出たところ、太玄と出会い、「心眼を開け」の言葉を授かったそうです。本堂にはある眼鏡は、両者のエピソードから、眼病祈願を行い、平癒した人が奉納したものではないかと言われています。