種間寺の歴史は古く、敏達天皇の6年(577年)にさかのぼります。大阪の四天王寺の造営に携わった百済の仏師や大工たちが、帰国の途中、土佐沖で暴風雨に遭い、近くの秋山港に避難しました。その際、海上の安全を願って薬師如来像を刻み、本尾山の山頂に安置したのが始まりと伝えられています。
その後、平安時代に弘法大師が訪れ、この「薬師如来」をご本尊として寺を開きました。このとき、唐から持ち帰った五穀(米、麦、粟、きび、豆)の種を寺にまいたことから、その名がつけられたそうです。 観音堂には、「子育て観音」があり、その周りには、安産を祈願する人が奉納した底の抜けたひしゃくがたくさんかけられています。