三人が暮らしている家、ぽっちり堂は、ひいひいばあちゃんの嫁入り道具だったと言います。玄関の横に続く縁側は、ひなたぼっこやそうた君が駆け回るのにぼっちり。ふすまで仕切られた部屋は開け放すと大広間になります。畑仕事の途中に、すぐ台所に入れる勝手口。この家には、暮らしに即した昔ながらの知恵が生きています。「京都に暮らしている時も、よく帰って来てはここでぼーっとしていました。帰ってきたのもこの家に惹かれたからかもしれません。」と圭子さん。昔の佇まいに自分達の色を溶け合わせながら暮らしている家は、家族の暮らしが何層にも重なりあった厚みと温かさが漂っていました。 |