Vol.4 四万十は終の住みか?

四万十アウトドアセンター
西本 五十六さん Nishimoto Isoroku
新居をここ「四万十」に賭ける決断をした
長年の都市生活者としての生活を離脱し離島暮らしを5年体験の後、ようやく今年の夏からは居を構えての新・田舎暮らしが始まった。もともと、私にとって生まれが日本海・若狭の片田舎だったので「田舎暮らし」そのものには違和感はない。親しい友人(この彼との出会いや以後の生業との関係で、彼なくして今日の私はない)の案内で、初めて四万十に足を踏み入れたのは昨年の12月、新しく再出発しようする生業(自然体験や野外活動の指導とガイドを中心にした有償インストラクター)と新居をここ「四万十」に賭ける決断をしたのが同時であった。
周囲は360度緑一面の深い森の中
新居は新しく開設するキャンプ場の直ぐ隣。四万十川の一次支流・梼原川が本流に注ぐ手前にある二次支流となる「中津川」沿いである。集落の入り口付近な為、周囲には民家は見えず家の傍に流れる清流・中津川の流れる川音と風に揺れて木々の葉が騒ぎそして小鳥の声、周囲は360度緑一面の深い森の中、谷あいに位置するため太陽の光は貴重な存在に映る。しかし、どんなに自然環境豊かな土地と言えども、もっとも重要な事柄がある。それは「そこに住む人たち」がどのような風土・文化・価値観で日々の暮らしや私たちのような外様と接して頂けるかが重要な訳である。即断即決の勘が見事に当たっていたようだ。一般的に心温かい人柄と言っても私が感じるその人柄は、「火」に例えると暖炉や薪ストーブの火のようにじっくりと周り全体を包んでくれるように思うのである。なんとも言えない高知の方言がより一層、ほのかな雰囲気をかもしだしてくれるのも嬉しい。  
私自身も早く本物の「土佐っこ」になりたい
この夏、全国から参加の「子ども長期キャンプ」を実施したが、参加者15名のうち3名が高知からの参加であったが、地元ということもありこの3名の高知弁まるだしで10日間のキャンプ期間を楽しく愉快なキャンプとなったのは功績大と思っている。また、地元婦人のおばちゃんやおばあちゃんたちの歳を忘れた?元気印に接して、中年男の私たちももっと頑張らなくてはと大いに勇気付けられたのである。自然体験活動と言えども、実は自然が本来の相手ではなく実は自然を介して人と人との交流を主眼であることを忘れてはならない。移り住んでまだ半年ながらも土佐の人柄は南国らしく温かで温和な本音でゆっくりとお付き合い出来る最高の人たちと感じ、ここなら永住の地として満点と肌で感じているのだ。一見山深い田舎人とお思いきや、その考えや思考はまさしく坂本竜馬そのものと思うのである。常に世界を広く見据えている様に思う。私自身も早く本物の「土佐っこ」になりたいと思う今日この頃である。

DATA
四万十アウトドアセンター
西本 五十六さん Nishimoto Isoroku
略歴 昭和25年2月生まれ学校卒業後、サラリーマン生活28年(コンピュータ営業)、ボーイスカウト指導者の経験から自然体験・野外教育関係に転身、長崎県の離島で「島の自然学校」専従プロデューサーを5年。地域づくり・地域活性化のボランティアも同時に経験、現在に至る。
市町村データ
四万十町(しまんとちょう):県内最大の町で、海と山を一度に堪能
四万十町 四万十町  
http://www.town.shimanto.lg.jp/
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