くろちゃん食堂
50数年の歴史がある
  もともと帯屋町のイチヤの裏、中央公園の西側で営業していた「くろちゃん食堂」が、今の柳町・おびや町小路の入り口に店を構えたのが40年以上前になる。中央公園のそばからいうと、50数年の歴史がある。この間ずっと「食堂」というのが粋だ。移った頃にはすでに小路はあり、懐かしの中華料理店「風珍」があり、ほぼ同じ位に営業を始めたという。当時は映画館(東宝)や帯屋町アーケードへつながっている。後から「関羽」など人気店も出店した。くろちゃん食堂のご主人である黒川さんは、店の前で炭をおこし、通りを眺めながら七輪で焼き魚を手際よく焼いている。注文があっては焼き、通りに馴染み客が現れると会話を楽しむ。実際取材中も、スナックのママから相談事が。立ち話だが親身になって話を聞いているのである。
150円〜250円と手頃な金額なので、手が伸びてしまう
サンマの脂の乗った煙が流れてきて、つい店に引き込まれた。陳列にはおかずが並び、150円〜250円と手頃な金額なので、手が伸びてしまう。よく煮込まれたおでん、炭火で焼く数種類の焼き魚、ラーメンやカツ丼などの定番メニューもある。特にオススメは「すきみ」で500円。(ちなみに鰹のタタキも同額)朝市場に行き買ってくる。これは絶品のすきみで、カメラマン氏とばくばく食べてしまった。朝食なら買って帰ったばかりなので、新鮮そのもの。
   
いつの時代か、客の通りがぐっと減った柳町。「官官接待、官民接待がいかんという時が境じゃないろうか。今は警察の取り締まりも厳しいし、飲酒はいかんしね」とご主人。くろちゃん食堂は壁にメニューと金額が張られている。しかしアルコール類の表示はない。これは酔っている客には出さないようにするための方策なのだ。夕暮れ時。くろちゃん食堂の歴史と焼き魚の匂いに誘われて、今日も色んな人がおびや小路に入っていく。
DATA
Vol.001
くろちゃん食堂
場所 高知市帯屋町1-9-18
 
 
距離 Tel.088-872-7570
店舗 08:00〜20:00
時間 日曜
開催 なし
メニュー すきみ:500円
しょうゆラーメン:450円
カツ丼:600円
市町村データ
高知市(高知市):人口30万人を有する高知県最大の都市
高知市 高知市  
http://www.city.kochi.kochi.jp/
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