三宅
さぬきうどんのようなプリプリした食感より、歯ごたえが良いもちもち感
誰でも気軽には入ることが出来るのが「うどん店」であり、その中の高知の旨い店といえば、高知市伊勢崎町にある手打ちうどん「麺房三宅」だ。創業は昭和48年、もとは高知市南万々にあったが、平成8年より現住所に移転している。
三宅のうどんには、ご主人の秋山辰夫さんの素朴さと、こだわりがある店。そして「うどんは大衆のもの」とご主人はいう。ダシ汁は昆布、宗田節、さば節でしっかりとしたダシを取る。材料は半端じゃないぐらいの量を鍋に入れる。そのタイミング、煮る時間がポイントだが、これがお店の特徴であり、ダシ汁の味になる。麺はさぬきうどんのようなプリプリした食感より、歯ごたえが良いもちもち感がご主人の好み。手打ち麺も湿気がある日、乾燥した日など、季節やその日の気候によって小麦粉と水、塩の調合具合を微妙に変え、麺のこね具合に注意する。「うどんの麺には湿気が敵ですよ」と教えてくれる。店内の作業場で、手際よくうどんを切り、湯がいていく。
やっぱりお客さんに喜んでもらいたい
ダシ汁も麺も、ご主人が美味しいとするうどんを作るため、正面から取り組んでいる。そして毎日、同じ味をお客さんに提供することを信条にしている。「特別に良い材料を使っている訳ではありませんが、精一杯美味しいうどんを作って食べて頂くことが仕事ですから。やっぱりお客さんに喜んでもらいたいですね。うどんは年中あるものですが、季節感のあるメニューも用意しています」
今回の取材用に作って頂いたのが「とり天あんかけうどん」。あんかけうどんをメニューにしようと考え、どういう具を入れようかと迷った時、鳥のササミを天ぷらにして、生姜を入れて「体を温めるうどん」になった。今では冬の定番メニューとなり、あんかけと生姜がクセになり、お店に来れば必ず注文するお客さんもいるとか。
うどんのこだわりと季節メニューについて書いたが、やはり大衆料金が魅力。一番高いメニューでも天ぷら釜揚げうどんで890円。(これは天ぷらが絶品なのです)かけうどん(370円)から順番に食べたいくらいだ。うどんで豊かな気持ちになれるお店が「三宅」なのだろう。
DATA
Vol.002
三宅
場所 高知市伊勢崎町5−18
 
 
距離 088-873-3120
店舗 平日11:00〜18:30
土日祝11:00〜16:30
時間 水曜 第三日曜(変更あり)
開催 12台
メニュー とり天あんかけうどん:630円
五目うどん:630円
かけうどん:370円
市町村データ
高知市(高知市):人口30万人を有する高知県最大の都市
高知市 高知市  
http://www.city.kochi.kochi.jp/
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