十一屋 サンプラザ鴨部店
「十一屋(といちや)」の名前を聞くと、高知市はりまや町の伝統あるお店や、ラーメンと蒸し寿しを思い浮かべる。その姉妹店である「十一屋サンプラザ鴨部店」も昭和61年からオープン。20年がたち、すっかり定着している。
味にこだわりがあって、メニューは柔らかく
オープン当時は本店と同じように単品メニュー、同じ伝統の味で営業していたが、地域やスーパーの買い物客のニーズに合わず苦戦が続いた。そしてご主人である篠原等さんが十一屋で修業を終え鴨部店に。それから夫婦で力を合わせ、十一屋の味を残しつつ、次第にメニューを増やし、セットものを充実させた。「味にこだわりがあって、メニューは柔らかくです(笑)噂を聞いてカレーを食べに来た人はカレー屋さんと思って帰るし、ラーメンを食べた人はラーメン屋さんと思っているようです。それでも良いと思っています。他にはない味を追求している、個性的な店ですから(笑)」
十一屋のラーメンのダシをベースに、焙煎ニンニクを生かした「香りの塩ラーメン」や、ピラフを炊く時はうどんのダシを使うなど、伝統の味とご主人の研究心が加わり、オリジナルな味へとなっていく。その代表のひとつがカレーだ。
クセになる大人の味
今回はオムレツカレーを作って頂いたが、カレーのルーの中に十一屋の味はしっかり継承されているのだ。カレーの中には本店と同じうどんのダシとラーメンのダシが使われている。それに荒引きスパイスが10種類ほど入って、辛さと酸味と旨さが一体となったカレーに仕上げた。この辛さにフワフワのオムレツのマイルドさが加わり、病み付きになる人が多い。食べた後は口の中にダシの風味も残る。まさにここでしか食べたことがない味のカレー。食べはじめるとじわりと汗が出てくる。クセになる大人の味だ。
「県外に旅行する時も自然とカレー店とかラーメン店に入っていますね。研究熱心というより食いしん坊なんですが(笑)」うどんやラーメンの汁、カレーなどはご夫婦で味見をし、変わりはないかチェックしあう。スーパーのテナントの中にあって、伝統の味、またそれをベースにした新しい味が体験できる。初めて来る人は本格的な味に圧倒されるだろう。
DATA
Vol.004
十一屋 サンプラザ鴨部店
場所 高知市鴨部1−12−28
サンプラザ鴨部店内
 
 
距離 088-840-2221
店舗 昼11:00〜15:00
夜17:00〜20:00
時間 金曜 木曜日の夜の部
開催 あり
メニュー オムレツカレー:850円
香りの塩ラーメン:580円
鶏そば:750円
市町村データ
高知市(高知市):人口30万人を有する高知県最大の都市
高知市 高知市  
http://www.city.kochi.kochi.jp/
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