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高知市の有名な路地裏といえば「高知55番街」がピンとくる。追手筋から南へ進み柳町へ抜ける小路と、途中から西へ進む小路があり、
三方からなっている。昔からシンボルとしてある追手筋沿いの「タマテ」や、ちょうど中間にある「京や」をはじめ、
バーやスナックが通りぎっしりと軒を連ねる。その中に居酒屋「粋(スイ)」がある。
今回の路地裏の酒場の中では、一般的に入りやすいのではないか。それも大事なこと。
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粋が高知55番街の中にオープンしたのは平成5年。今から14年前だ。
ご主人の打井一広さんが自分で居酒屋を始めようとした時、たまたま知り合いから声を掛けられ、
このマニアックでディープな通りに出店を決めたという。店のつくりは一階がカウンターで、
二階は座敷になっている。もちろんオススメはカウンターだ。ご主人の仕事ぶりを見ながら話を聞いた。 |
「お店を始めた動機も、高知の素材を活かした美味しいもの、鮮度の良い魚介類を出してお客さんに喜んで欲しい。
そんな粋な気持ちでスタートしたんです。この通りも時代と共に店が変わりましたが 、最近はバーが多くなったし、若者が集う店も出来ましたね。フリーペーパーの情報誌の影響もあるかもしれませんね」 |
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店内に入ってすぐ目に付くのが全国から選ばれた焼酎で、カウンターには18本ほどの一升瓶が並んでいる。
奥には黒板で「本日のオススメ」が書かれており、その日の美味しい料理がひと目でわかる。
ご主人が名物料理2品を出してくれた。「トロあげ」は魚のスリ味とつくね芋を練って揚げた天ぷら。
沖縄の天然塩でつけて熱々を食べる。シンプルな料理だが美味しい。 |
また「じゃが丸くん」はオープンして3年目ぐらいからの人気料理で、ポテト、チーズ、コーンで揚げている。
こちらはホカホカ。女性客のお気に入りとのこと。取材して感じることは、 時間を気にしないでゆったり出来る雰囲気がお店にあり、ホっとする空間をカメラマン氏と過ごし、
話が盛り上がる。もう焼酎を止めることは出来ない。魚介類も食べようということで、 「刺身の盛り合わせ」やその他いろいろと注文する。これがまたイケるんだ。 |
こうして夜は更けていく。
老舗の料理屋があり、バーがあり、居酒屋があって、若者が集う店も出来た。55番街も進化しているのだろう。「高知55番街」のアーチを見ながらそう思った夜だった。 |
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高知市追手筋1−8−12 |
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088-875-3938 |
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17:00〜24:00 |
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水曜 |
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なし |
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刺身の盛り合わせ:1600円
トロあげ、ジャガ丸くん:480円
食べて飲んで一人5000円(目安) |
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